「それで結局、俺に何をして欲しいわけ?」

俺は一人、自分の部屋でそう呟いた。

「実際、今すぐ何かして欲しいというのは難しい。自分自身も状況をあまり飲み込めていなんだ」

俺の問いに対して、男の低い声が返ってきた。正確には耳にではなく頭の中に。

「...........」

音にならないため息が溢れた。



事の発端は、今日の昼過ぎのこと....。
あの神社に参拝に行ったことがきっかけだった。

神頼みの行き.......まさか、神に頼み事をされるとは思ってもいなかった。
ましてや、それがどれだけ俺の人生に変化をもたらしてしまったかなど、
それこそ神のみぞ知ると言っていいほど、決して計り知れたものではなかったのだ.....。